クズリ
大型のイタチ科動物であるクズリ (Gulo gulo) は、ユーラシア大陸北部と北アメリカのツンドラとタイガに生息する。がっしりとした体格に頑丈な脚、湾曲した背中、熊のような顔、小さく丸みを帯びた耳が特徴である。黒や濃褐色の厚い毛皮に、肩から体側面・尾基部にかけて黄白色の帯模様がある。成獣は体長 65 cm ~ 113 cm、肩高 36 cm ~ 45 cm、体重 9 kg ~ 30 kg である。オスはメスよりわずかに体が大きく、かなり体重が重い。
ホッキョクギツネ
ホッキョクギツネは、カナダ、アメリカ、グリーンランド、アイスランド、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、ロシアの北極圏や高山ツンドラ地帯に生息する小型のイヌ科の動物である。冬になると、ほとんどのホッキョクギツネが、過酷な気温から身を守るために、厚く白い毛皮で身を守る。夏になると、体毛は茶色か濃い灰色になり、下部は淡い色でかなり薄くなる。ごく一部の個体は、冬でも夏でも茶色のままで、ブルーモルフと呼ばれる。ホッキョクギツネは、丸みを帯びた広い耳、小さな琥珀色の目、小さな黒い鼻が特徴である。肩高 25 ~ 30 cm で尾の長さが 25 ~ 35 cm である。オスの頭胴長は 46 ~ 68 cm、体重 3.2 ~ 9.4 kg で平均 3.5 kgである。メスは若干小さく、頭胴長は 41 ~ 55 cm、体重 1.4 ~ 3.2 kg で平均 2.9 kg である。
ドール
ウスリードールはインド、ネパール、中国、バングラデシュ、ミャンマー、タイの森林、草原、ツンドラに生息し、ドールの亜種の中で最も大きい。赤い毛皮に白い下腹部をしており、鼻先は短い。夏毛と冬毛があり、冬毛の方が分厚く鮮やかな赤色をしている。頭胴長は 88 ~ 113 cm、尻尾の長さは 41 ~ 50 cm、肩高は 45 ~ 55 cm。性別で大きさに違いはないが、オスの体重が 15 ~ 20 kgであるのに対し、メスの体重は 10 ~ 13 kgと、オスの方がメスよりもかなり重い。
オウサマペンギン
オウサマペンギン (Aptenodytes patagonicus patagonicus) は南洋に生息し、フォークランドやサウスジョージアなどの亜南極の島々で繁殖する大型の海鳥である。オウサマペンギンは背中と翼に濃い灰色の羽毛、胸と腹には白い羽毛があり、首が黄色で、頭が黒く、頬が明るいオレンジで、クチバシにオレンジのラインがみられる。体長 70 ~ 100 cmで、平均体重 9 ~ 14 kg で、コウテイペンギンに次いで大きい種である。
トナカイ
トナカイ (Rangifer tarandus) は北極および亜北極全体に生息する有蹄類で、特にカナダ、アメリカ (アラスカ州)、ロシア、ノルウェー、フィンランド、グリーンランドに多く見られる。トナカイの外見は出身地と時季によって異なるが、一般的に体毛は茶色と白、顔は下部と鼻口部が白く、鼻先は暗い色をしている。大きな枝角は、複数箇所が茶色い角袋に覆われている。オスは体長 1.8~2.1 m、体重 159~182 kg。メスは体長 1.6~2.05 m、体重 80~120 kg。
シロクマ
シロクマ (Ursus maritimus) は、北極圏と亜北極地帯に生息する大型のクマの一種である。真っ白な毛皮に黒い目鼻、ずんぐり体型で、がっしりした太ももと大きな足は泳ぐのに適している。熱の消費を最小限に抑えるため、耳は小さく尻尾は短い。オスは体長 2.4~3.0 m、体重350~750 kg で、メスは体長 1.8~2.4 m、体重 150~250 kg。どちらもワモンアザラシやアゴヒゲアザラシを常食としている。
ドールシープ
ドールシープ (Ovis dalli) はドールビッグホーンとも呼ばれる野生のヒツジで、アラスカ州 (アメリカ) や、ユーコン準州およびブリティッシュコロンビア州 (カナダ) の山岳草原地帯に生息している。体色は白から薄茶色で、黄土色のツノが生えている。性的二形で、オスはメスよりもはるかに大きく、ツノも太くてぐるりとねじれている。オスは体長 1.3~1.8 m、体重 73~113 kg であるのに対し、メスは体長 1.3~1.6 m、体重 46~50 kg 程度。
ホッキョクオオカミ
ホッキョクオオカミ (Canis lupus arctos) は、カナダ北部とグリーンランドに生息する大型のイヌ科動物である。白いオオカミとしても有名。大規模な群れで生活する捕食者で、主にジャコウウシやホッキョクウサギを餌とする。他にもキツネ、鳥類、クマの子どもなどを食べ、ときには死肉を漁ることもある。
シンリンオオカミ
シンリンオオカミ (Canis lupus) は、北半球の大部分に生息する大きなイヌ科の動物であるす。ハイイロオオカミとも呼ばれ、捕捉可能な獲物なら何でも食べるオールラウンドの肉食動物であり、多種多様な環境で生活することができる。
ユキヒョウ
ユキヒョウ (Panthera uncia) は、灰白色の毛皮、体全体の黒い斑紋、顔には黒い斑点があり、ネパール、チベット、インド北部、シベリア南部、パキスタン、ブータン、モンゴルの山岳部に生息している。毛皮は非常に厚く、断熱効果が高いため、-25℃ 以下の気温に快適に耐えることができる。主に山羊や羊を食べるが、鳥やげっ歯類を捕まえることもある。