アムールヒョウ
アムールヒョウ (Panthera pardus orientalis) は、ロシア極東から中国にかけての温帯林に生息するヒョウの亜種である。この地域の暖かい夏と寒い冬の両方に適応して生活する。筋肉質でがっしりした体格、太い尾、幅広の顔に小さく丸い耳を持つ大型の猫科動物である。豊かな被毛は、ベースが褐色からオレンジ色で、腹部は白色である。体は黒いロゼット模様で覆われ、脚や腹部に向かって黒い斑点に変わっていく。肩高 60 cm ~ 78 cm、体長 100 cm ~ 136 cm、尾の長さが 82 cm ~ 90 cmである。メスはオスより小ぶりである。オスが体重 32 kg ~ 48 kgであるのに対し、メスは 25 kg ~ 42 kgである。
ダニューブクシイモリ
ダニューブクシイモリ (Triturus dobrogicus) は、ドナウ川の緩やかな流れや支流、周辺の森林に生息する両生類の一種である。側面と背面は、黒と茶色の皮膚で覆われており、白と黒の斑点がある。腹と喉は鮮やかな赤とオレンジで彩られ、暗い模様がある。他のクシイモリ属と同様「性的二型」を示し、繁殖期のオスには背骨に沿って特徴的なトゲのあるクシがある。オスは体長 13 cm ~ 15 cm、メスはやや大きめで 18 cm まで達する。
ナイルリーチュエ
ナイルリーチュエ (Kobus megaceros) は、南スーダンやエチオピアの湿地帯や沼地に生息する有蹄類の一種である。性的二型が顕著に見られ、オスはメスより大きく、体長 1.6 m ~ 1.8 m、肩高 1 m ~1.05 m、体重 90 kg ~ 120 kg。湾曲した細長い角を持ち、毛色は濃い茶色で、肩、顔、脚に白い模様がある。また、オスの首は長くふさふさした毛で覆われている。それに対し、メスには角がなく、毛色は明るい褐色である。メスは体長 1.3 m ~ 1.7 m、肩高 0.8 m ~ 0.85 m、体重 60 kg ~ 90 kgである。
タンチョウ
ツルの仲間で最も大きなタンチョウ (Grus japonensis) は、ロシア東部、中国、モンゴル、韓国、日本の湿地、河川、干潟に生息する水鳥の一種である。タンチョウの多くは渡りを行い、夏はロシア、中国、モンゴルで、冬は韓国や中国で過ごす。一方、日本のタンチョウは渡りをせず、周年生息する性質がある。タンチョウの羽は白色で、尾羽、首、顔は黒色、翼の端には黒い羽が一列に並ぶ。頭頂部の赤い皮膚がむき出しになっているのが特徴的なため、この名前がつけられている。タンチョウは体高 1.5 m ~ 1.58 mで、翼を広げると 2.2 m ~ 2.5 m にもなる。体重は 4.8 kg ~ 10.5 kg である。 オスはメスより体重で勝る傾向があるが、それ以外の違いは見られない。
コツメカワウソ
中央アジア、東南アジアの河川を原産とするコツメカワウソ (Aonyx cinereus) は、世界で最も小さなカワウソである。腹と喉は白く、なめらかな体は褐色の毛に覆われている。成獣は体長 72 cm ~ 96 cm、体重 2.7 kg ~ 5.4 kg になる。メスとオスには顕著な身体的差異はない。
カモノハシ
カモノハシ (Ornithorhynchus anatinus) は、タスマニア島を含むオーストラリア東部の小川、池、河川に生息する単孔目の哺乳類で、アヒルのような口が特徴である。褐色の厚い毛皮、大きな水かきと爪のある足、幅広の平らな尾、特徴的な平らなくちばしを持つ。オスは体長 42 cm ~ 60 cm、体重 0.8 kg ~ 2.5 kg、メスは体長 38 cm ~ 55 cm、体重 0.65 kg ~ 2 kgである。
ファイアサラマンダー
ファイアサラマンダー (Salamandra salamandra) は、ヨーロッパ大陸の落葉樹林に生息する両生類である。皮膚は黒地で黄色の斑点があるが、その模様には大きな個体差がある。ファイアサラマンダーは体長 15 cm~ 30 cm、体重約 30 g~ 50 g である。オス、メスの間にサイズおよび外見上の違いはない。幼生は水生だが、成体は泳ぐことができず、地上で一生を過ごす。
ダマジカ
ダマジカ (Dama dama) は、ヨーロッパ全土の草原や森林地帯に生息する有蹄動物である。被毛は褐色で、胴体には白い斑点が並んでおり、下毛と喉は淡い色をしているが、リューシズム (白)、メラニズム (黒)、メニル (尾に斑点のない淡い毛色) など様々な種が存在する。オスは「buck」と呼ばれ、完全に成長すると平均 60 cm にもなる掌状の大きな角がある。メスは「doe」と呼ばれ、角はない。オスはメスより大きく、頭胴長 1.4 m~ 1.6 m、肩高 0.85 m~ 0.95 m。メスは頭胴長 1.3 m~ 1.5 m、肩高 0.75 m~ 0.85 m である。
ヨーロッパアナグマ
ヨーロッパアナグマ (Meles meles) は、ヨーロッパ各地の森林や低木林、さらには人工的な公園や牧草地に生息する大型のイタチ科の動物である。アナグマの最大の特徴はその顔の模様で、白い顔の上に、首から耳と目を通って鼻まで伸びる 2 本のはっきりとした黒いストライプが存在する。体は厚い灰色の毛で覆われており、足は黒く、側面には薄い毛が生えている。肩高 25 cm~ 30 cm、頭胴長 60 cm~ 90 cm で尾の長さが 12 cm~ 24 cm である。オスとメスはほぼ同じ大きさであるが、オスの方が重く、9.1 kg~ 16.7 kg であるのに対し、メスは 6.6 kg~ 13.9 kg である。
オオヤマネコ
オオヤマネコ (Lynx lynx) は、ヨーロッパやアジアの温帯林や北欧の山地に生息する中型の猫である。幅が広くがっしりした体格と大きな足を持ち、短い尾と特徴的な耳をしている。毛色はクリーム色から褐色で、体全体に黒い斑点がある。尾の先端と耳のふさも黒い。オスとメスは外見上似ているが、オスの方が少し大きく、体重もかなりある。オスは体重 20 kg~ 45 kg、、頭胴長 98 cm~ 109 cm、肩高 60 cm~ 75 cm である。メスは体重 18 kg~ 25 kg、頭胴長 94 cm~ 106 cm、肩高 54 cm~ 68 cm である。ずんぐりした尾はオス、メスともに 11 cm~ 24 cm である。