マントヒヒ
マントヒヒ (Papio hamadryas) は大型霊長類であるヒヒの一種で、エチオピア、ジブチ、ソマリア、アラビア半島のイエメンに生息する。マントヒヒは大きさだけでなく、外見においても極端な性的二型がみられる。オスメスともにボサボサの毛で覆われており、メスは茶色、オスは銀白色をしている。さらに、オスには首の回りに立派なたてがみ (マント) があり、頬の回りにはフサフサの毛が生えている。犬のような鼻で、顔には毛がなく、赤褐色をしている。ヒヒの臀部には大きな尻だこがあり、皮膚が厚くなっているため、枝などのざらざらした表面でも快適に座ることができる。オスはメスの約 2 倍の大きさがあり、頭胴長 70 cm ~ 95 cm、尾の長さ 42 cm ~ 60 cm、体重 15 kg ~ 30 kg である。メスは頭胴長 50 cm ~ 65 cm、尾の長さ 37 cm ~ 41 cm、体重はわずか 10 kg ~ 15 kgである。
クズリ
大型のイタチ科動物であるクズリ (Gulo gulo) は、ユーラシア大陸北部と北アメリカのツンドラとタイガに生息する。がっしりとした体格に頑丈な脚、湾曲した背中、熊のような顔、小さく丸みを帯びた耳が特徴である。黒や濃褐色の厚い毛皮に、肩から体側面・尾基部にかけて黄白色の帯模様がある。成獣は体長 65 cm ~ 113 cm、肩高 36 cm ~ 45 cm、体重 9 kg ~ 30 kg である。オスはメスよりわずかに体が大きく、かなり体重が重い。
コブハクチョウ
コブハクチョウ (Cygnus olor) はヨーロッパとアジアに生息する大型の水鳥で、北米や日本にも移入されている。白い体、黒い脚、橙赤色のクチバシで、鼻孔や目の周り、クチバシの縁と先端は黒い。リューシスティックの色形態が見られることもあり、成体ではほとんど見分けがつかないが、脚が黒ではなくピンク色である。ヒナの羽毛は通常は灰色だが、リューシスティックが見られる場合は白色である。コブハクチョウは目の間のクチバシの付け根に特徴的な黒いコブがある。このコブは、通常オスの方が大きいが、個体、環境、時期によって異なり、繁殖期には、繁殖中のオスとメスのコブは大きくなる。通常オスは体長 1.4 m ~ 1.7 m、翼開長 2 m ~ 2.4 m、体重 9.2 kg ~ 14.3 kg である。メスはわずかに小さく、体長 1.25 m ~ 1.55 m、翼開長 1.8 m ~ 2.16 m、体重 7.6 kg ~ 10.6 kg である。
イノシシ
イノシシ (Sus scrofa) は、ユーラシア大陸の温帯地域、地中海沿岸のアフリカ北部、アジアの砂漠や低木地帯、東南アジアの熱帯雨林や草原に生息するブタである。北米、南米、オセアニアにも導入されている。その広い分布と適応性から、イノシシには 16 の亜種が認められており、外見も大きく異なる。最大のイノシシは中欧と東欧に生息している。体毛は暗褐色の粗い剛毛で、オスの首にはたてがみがある。イノシシは体長の 3 分の 1 にも達する大きな頭部を持ち、強靭な首の筋肉と相まって、凍った地面でも掘り起こすことができる。性的二形が見られる種であり、オスはメスより体が大きい。オスは成長すると肩高 85 cm ~ 100 cm、体長 1.45 m ~ 1.75 m、体重 75 kg ~ 130 kg になる。メスは肩高 75 cm ~ 90 cm、体長 1.3 m ~ 1.57 m、体重 60 kg ~ 90 kg である。
クビワペッカリー
クビワペッカリー (Pecari tajacu) は様々な環境に適応したブタに似た哺乳類である。自生地は、北アメリカ、中央アメリカ、南アメリカの熱帯雨林、森林地帯、半砂漠、草原にまたがっている。体毛は粗く灰色で、首と背骨の周りがやや長い。首の周りにある淡い色が首輪に見えることが名前の由来である。ブタのような丸い鼻、まっすぐな短い牙、小さくて丸い耳が特徴である。性的二型は見られず、オスもメスも同じ外見で大きさもほぼ同じである。肩高 30 cm ~ 50 cm、体長 84 cm ~ 106 cm、体重 15 kg ~ 42 kgである。
コガタペンギン
コガタペンギン (Eudyptula minor) はブルーペンギンとも呼ばれる、オーストラリア南部とニュージーランドの海岸線とその周辺の海に生息する小型の海鳥である。背中には濃紺の羽毛、腹部と顎には白い羽毛が生えている。目とくちばしは黒く、足はピンク色である。オスとメスの外見はよく似ている。平均体高 30 cm、体重 1.1 kg ~ 1.5 kg と小柄だ。
サハラツノクサリヘビ
サハラツノクサリヘビ (Cerastes cerastes) は、北アフリカと中東の砂漠や半砂漠に生息する毒蛇である。体は砂色で、腹部は淡い色をしていることが多い。鱗の上には、擬態のためわずかに濃い茶色の斑点模様がある。頭部は大きく、三角形をしている。目の上に独特の尖った角があるのが特徴で、それが名前の由来だ。オスとメスの見た目は同じだが、メスの方がやや大きい傾向にある。体長は 30 cm ~ 60 cm。
スナネコ
スナネコ (Felis margarita) は、北アフリカ、中東、中央アジアの砂漠地帯に生息する小型のヤマネコである。毛皮は厚く砂色をしており、背中、脚、尾には細く黒い縞模様がある。顔は丸く、黒い縞模様があり、大きな耳と黄色い目が特徴的。オスとメスの外見はよく似ており、肩高 24 cm ~ 36 cm、体長 39 cm ~ 52 cm、尾の長さは 23 cm ~ 31 cm。オスの体重が 2.1 kg ~ 3.4 kg であるのに対し、メスはわずかに軽く、 1.4 kg ~ 3.1 kg である。
アフリカタテガミヤマアラシ
アフリカタテガミヤマアラシ (Hystrix cristata) は、中央および北アフリカ、イタリアの半砂漠、サバンナ、山地帯に生息する大型げっ歯類。そのゴワゴワと逆立った毛皮は暗褐色から黒色で、最も特徴的なのは首の中央から背中、体側、尾にかけて生えている白黒の針毛だ。これらの針毛は、ヤマアラシが脅威を感じたときにピンと立ち上がり、非常に鋭い。丸みを帯びた鼻先、小さな目、丸い耳を持つ。体は頑丈で、四肢は短くずんぐりしている。この種には性的二型が見られず、オスとメスを区別するのは難しい。体長は 60 cm ~ 83 cm、体重は 13 kg ~ 27 kg。
ノドチャミユビナマケモノ
ノドチャミユビナマケモノ (Bradypus variegatus) は、中南米の熱帯雨林の樹上で生活する哺乳類である。色は淡い灰色から茶色で、手足はひょろ長い。足より腕の方が長く、短く退化した尾がついている。ノドチャミユビナマケモノは両手両足に 3 本の長い爪を持っているが、前足の爪の方がかなり長い。丸い頭部に目立たない耳、目から側頭部にかけて黒褐色の模様がある。オスとメスは外見上よく似ているが、唯一の違いはオスの背中に特徴的な模様が見られる点である。平均体長 60 cm、体重 3.5 kg ~ 5.2 kg である。