第1次世界大戦は「消耗」「忍耐」「継続」「長期的な計画性」の戦争として記憶されています。数週間~数か月にわたって得た僅かな領土が両軍が進軍できる道となり、戦争中に発生した被害が明らかになり始めたのでした。

第1次大戦にはこの戦争の性格を決定した戦いが複数存在します。そこには多くの苦闘と多大な戦略が絡み、移動や輸送、監視、全般的に戦術的優位性を獲得するための重要地点を巡り、頻繁に戦闘が繰り広げられました。『ザ・グレート・ウォー: ウェスタン・フロント』のメイン キャンペーンでは、これら重要な戦闘が行われた土地で連合軍もしくは同盟軍として戦い、戦争の主導権を握ろうと試みることになります。これらの戦いの形式は、 キャンペーンにおける部隊の展開、土地に予め与えた損傷、セーブの時点で両陣営の持つ戦力など、自軍と敵軍両者の行動によって独自の形に出来上がっていきます。

ですが本日は、それらWW1を代表する戦いを忠実に再現した『ザ・グレート・ウォー: ウェスタン・フロント』の歴史的 戦闘と呼ばれるモードについてお話しいたします。このモードでは、前述の戦いでプレイヤー自身が指揮を執り、1世紀以上前の戦術を再現するか、プレイヤー独自の戦略を組み立てて勝利を目指し、史実の戦いにおける重要目標を達成していくことになります。それでは、『ザ・グレート・ウォー: ウェスタン・フロント』歴史的戦闘を詳しく見ていきましょう。

 

歴史的戦闘: 決戦の指揮を執れ

『ザ・グレート・ウォー: ウェスタン・フロント』の歴史的戦闘では、6つの史実ミッションをプレイすることが可能です。本記事では後ほどミッションの1つを分析していきますが、ひとまずはこれらの戦いをどのように経験できるのか、概要を見ていきましょう。 

歴史的戦闘にはそれぞれプレイ可能なチャレンジが用意されており、それらを通して第1次大戦の歴史と趨勢を決めた重要な戦いが描かれます。『ザ・グレート・ウォー: ウェスタン・フロント』のキャンペーンモードでは戦域司令官および野戦司令官という2つの役割における技量を試されますが、歴史的戦闘モードでは発生した戦闘がすべてです。プレイヤーは野戦司令官としてこれら6種の戦場へ向かい、リアルタイムストラテジー戦で自軍を勝利へと導くことになります。歴史的戦闘の中には連合軍となって戦うものもあれば、同盟軍を指揮する戦闘もあります。

Menu area for Historic Battles in The Great War: Western Front

各歴史的戦闘には、その戦いの現実の条件を再現するために、事前に決められている要素があります。例えば、野戦司令官として投入できるユニット、歩兵やリソースの量と種類は、各戦闘において独自の設定が予めなされます。また、戦いが進んでいくにつれ、戦地の歩兵を増やすか、それとも戦車の数を増強するかなど計画を補強する複数の選択式シナリオが提示される場合があります。戦いを進めながら、これらすべてを慎重に管理していくことが必須となります。

戦場そのものも独自の試練として立ちはだかります。元となった戦闘の状況に応じて、歴史的戦闘の環境には塹壕、損傷、クレーターなどが事前配置されます。どの戦闘にも独自の課題が用意されているため、それらを如何にして乗り越えるかという戦術的プランを立てなければなりません。

しかし成功の定義はそれぞれの歴史的戦闘で異なり、それに応じて作戦目標も異なります。全6種のシナリオでは、その戦いで完全勝利を収めるための目標が設定されており、達成しなければまずいかなる形でも勝利できないものや、戦功を称える勲章を獲得するためのボーナス目標などがあります。主目標のみを達成した場合は銅勲章が与えられ、主目標に加えてあらゆるボーナス目標を達成してみせた野戦司令官にのみ金勲章が授与されます。

提示される目的はいずれも、史実において一方の軍の狙いや目標を反映したものになります。例としては、援軍が到着するまで現在位置を死守して敵の進軍を食い止める、制限時間内に特定の制圧ポイントを奪取する、一定数の敵歩兵を倒す、自軍の歩兵部隊の損耗率を一定以内に抑えるなどです。どの歴史的戦闘でも難易度を「新兵」から「精鋭」までの5種類の中から選択できますが、目標はどの難易度でも変わりません

これらの戦いに赴く前に、その背景と重要性についての説明がなされます。歴史的戦闘メニューでは、6つの任務に加えて戦いの詳細な概要文が表示され、その瞬間に至るまでの出来事と、第1次大戦におけるその戦いの重要性が説明されます。また戦場に赴き行動に移る前に、イギリスの帝国戦争博物館に保管されていた映像を使い、これから挑む戦いについて導入がなされ、状況が説明されます。歴史的戦闘に勝利していくと、さらにその戦いの結末とWW1における影響について語るクリア映像が解除されます。最後に戦場に向かう最中にも、目標やリソース等について判断の参考になるヒントが表示されることになります。

プレイヤーが経験することになる重要な戦いがどんなものか知ってもらうために、『ザ・グレート・ウォー:ウェスタン・フロント』の歴史的戦闘を通して見ていきましょう。 

 

第2次パッシェンデールの戦い 

第3次イーペル会戦の重要な転機となったこの戦いは、第1次世界大戦の地獄じみた環境の典型例となる戦闘と言えます。すでに過去の戦いで叩き潰され、破壊しつくされた当時のパッシェンデールは、砲撃跡のクレーター、泥沼、かつて立っていた建物の瓦礫の山だらけでした。1917年夏には大雨が降り、航空砲撃と排水用水路のせき止めにより、さらに危険な地形となっていきます。しかしパッシェンデールは、高地にあるためになお重要な掌握目標と見なされており、冬が近づく時期においてはこれは尚更でした。 

Image from Historic Battles in The Great War: Western Front

この戦いにおける連合軍の作戦で重要な役割を担ったのが、4個師団に分けられたカナダ軍部隊でした。この作戦は複数の段階で進められ、ドイツ軍をパッシェンデールから戦略的に押し返すことを目的としていました。綿密に練られた3段階の攻撃は1917年10月26日に開始され、ドイツ側の占領地域に向けて徐々に進む砲撃に合わせて、部隊は進撃していきます。イギリス、フランス、ベルギー、オーストラリアの各師団の支援を受けた連合軍はある程度進軍することに成功。しかし同盟側の抵抗と悪化し続ける環境により、その進捗は限られたままでした。

パッシェンデールを巡る戦いは、連合軍が市街の外縁部にある重要な稜線を確保し、のちに最後の攻勢に出て街を占領しきったことで、11月10日に終わりを迎えます。第2次パッシェンデールの戦いは期間がわずか数週間と短かったものの、両軍の被害はきわめて多く、どちらにとっても大きな傷跡を残す戦いとなりました。この戦いは、奪い奪われた土地だけでなく、兵と土地に対する戦争の代償を詳らかに見せた恐ろしい実例として第1次大戦でも特に悪名高いものとなっています。

『ザ・グレート・ウォー: ウェスタン・フロント』のこの歴史的戦闘では、連合軍の歩みを再現し、村を完全に支配するという初期目的を達成することが目標です。制限時間内にパッシェンデールの制圧ポイントを確保することでこの歴史的戦闘を達成できます。また、完了できれば報酬として勲章の得られる他の目標もお忘れなく。 

 

『ザ・グレート・ウォー: ウェスタン・フロント』における6つの歴史的戦闘には、多種多様なケース、戦略的な試み、やり応えのある目標が登場。これら決戦で勝利を得るには、野戦司令官として最善を尽くさなければなりません。これら特別に用意した戦いに挑み、現実の戦術を再現して歴史を再演するか、戦場で独自のプランを案出して歴史を変えていきましょう。

『ザ・グレート・ウォー:ウェスタン・フロント』の2023年リリースに先立ち、ぜひSteamまたはEpic Games Storeのウィッシュリストにご登録ください。なお、TwitterFacebookの公式アカウントをフォローして、PetroglyphとFrontier Foundryの最新情報を入手しましょう!

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